2018.07.03
ニキビの基礎知識-1.ニキビはなぜできる?
Doctor's column


日本では、90%以上の人が経験するといわれる「ニキビ」。
知っているようで実は知らないニキビの真実を、タナベ皮フ科クリニック 院長の田辺 和美先生に伺いました。
―ニキビって知らず知らずのうちにポツッとできているイメージなのですが、なぜニキビはできるのですか?

ニキビの発生源は脂腺性毛包という毛穴の一種です。脂腺性毛包とは、毛穴の一種ですが発達した皮脂腺(皮脂を分泌させる器官)をもつのが特徴です。この脂腺性毛包は、顔や胸、背中に存在します。だから、これらの部分にニキビができてしまうのです。
通常、健康な肌では図のように皮脂の出口となる毛穴が開放しているため、皮脂は毛穴の中にはたまらず、外部に排出されます。このような状態であればニキビは発生しません。問題は、毛穴の出口が閉じてしまって、皮脂が毛穴の中にたまってしまった時です。
―毛穴が閉じて皮脂がたまるだけでニキビができてしまうのですか?
―毛穴が閉じるとすぐにニキビになってしまうのですか?
_@ 微小面皰(びしょうめんぽう)
_A 面皰(めんぽう)=コメド
_B 丘疹(きゅうしん)、膿疱(のうほう)
_C 嚢腫(のうしゅ)、硬結(こうけつ)
―ついつい、痛みがなくなったり、見た目がきれいになったりすると治ったと思って、ケアをしなくなってしまいがちですが、その後の継続したケアが重要なんですね!
お話を伺った先生

- タナベ皮フ科クリニック院長
田辺 和美 先生 - 慶應義塾大学医学部卒業、真皮エラスチン研究において医学博士号取得。
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医。
ニキビやアレルギーなどの皮膚疾患から女性特有の肌の悩みや美容に関する相談まで幅広く対応。薬による治療だけでなく、食生活やライフスタイルの改善アドバイスにより、根本的な治療を目指す。
タナベ皮フ科クリニックHP
インタビュアー/ライター

- 小林未佳
- 関西学院大学理学部卒業後、化粧品メーカーにおいて研究・開発に従事。その後、化粧品の商品企画・マーケティングへと転身。2018年、これまで培った化粧品や美容の知識を発信するべく、ライターとして独立。
All About Beauty 公式ガイド。
