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2022.06.03

教えてドクター! じんましん

Doctor's column

二の腕を押さえる女性 二の腕を押さえる女性


突然、肌にあらわれる“じんましん”。
食物が原因で起こると思われていることが多いですが、ほかにも原因はたくさんあるそうです!
今回は “じんましん”について、タナベ皮フ科クリニックの院長である田辺 和美先生に詳しく教えていただきました!

田辺 和美 先生


―じんましんとはどのような疾患ですか?

蚊に刺されたようにプクッと腫れあがる膨疹(ぼうしん)が出たり消えたりする疾患のことです。
たいていは痒みを伴います。

首を押さえる女性

最初は蚊に刺されたようなプクッとしたものからで、だんだんそれが集まって広がります。

―じんましんと湿疹(しっしん)は違うのでしょうか?

病気としては全くの別物です。
湿疹は比較的皮膚の表面で起こる炎症の総称で、皮膚炎ともよばれます。
主に外部刺激が原因で起こります。
症状も赤いブツブツができたり、カサついていたりとじんましんとは異なります。

―じんましんはなぜ起こるのでしょうか?

実は、じんましんの8~9割は原因不明です。
原因不明のじんましんを医学的に「特発性(とくはつせい)じんましん」と呼びます。

「特発性じんましん」は明確な原因は不明ですが、なんらかの感染症だったり疲労やストレスが原因だと考えられています。
また、食べ物が原因となることもあるのですが、特定の食物というよりも保存料や着色料などの食品添加物が関係していると考えられています。

一方で、「刺激誘発型じんましん」というのもあります。

刺激誘発型じんましんの中には、

〇 食物や薬品、昆虫の毒素などが原因となって起こる「アレルギー性のじんましん」
〇 小麦などを食べた後に運動すると起こる「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」
〇 圧迫しているところに起こる「機械的じんましん」
〇 寒さ・冷たさの寒冷刺激で起こる「寒冷じんましん」
〇 紫外線が原因で起こる「日光じんましん」


などがあります。

―じんましんというと、食物が原因となっているものだけかと思ったのですが、いろいろな原因があるのですね。

そうです、とても幅広いです。

食べ物で起こるじんましんでも非アレルギー性のものもあります。
非アレルギー性のじんましんとは、タケノコやホウレンソウなどヒスタミン(じんましんの原因となる物質)に近い物質を多く含む食物を食べることで起こるものです。
特にいまは、タケノコが旬なので「食べ過ぎてじんましんが出た」という患者さんもいらっしゃいます。
タケノコアレルギーというわけではなく、タケノコに含まれるヒスタミンに似た物質のせいでじんましんが起こるので「非アレルギー性」と診断します。

―私自身、過去に一度だけサバを食べてじんましんが出たことがあります。
そのときは「サバが原因だね」と言われたのですが、それ以降はサバを食べてもじんましんは出ません。
私はサバアレルギーなのでしょうか?


鯖の味噌煮

おそらく、サバアレルギーではなく、サバに寄生する“アニサキス”という寄生虫に対するアレルギーを起こし、じんましんが出たのだと思います。
たまたま、そのとき食べたサバの中にアニサキスがいたんじゃないかな、と思います。

サバを食べてじんましんが出たことのある方の多くは、サバではなくサバに含まれる“アニサキス”に対するアレルギーです。
アレルギーテストをすれば、魚にアレルギーを起こしているのか、アニサキスにアレルギーを起こしているのかが分かります。

アニサキスは主に魚の内蔵にいるので、内臓をとればアレルギーを起こすことはありません。
ただ、サバなどの青魚の場合は私たちが食べる魚肉部分にも入っていくのでアニサキスアレルギーを起こすことがあります。

―アニサキスというと食中毒のイメージがありましたが、じんましんの原因にもなるのですね!

食中毒(アニサキス症)は生きたアニサキスを体内に摂取することで起こりますが、じんましんはアニサキスの分泌抗原が原因で起こると考えられるので、加熱調理したものでも起こることがあります。

―そうなのですね! 勉強になります。では、じんましんが出た場合はどうすればよいですか?

じんましんが出たら皮膚科を受診することをお勧めします。

普段の生活においては、長湯で温めたりお酒を飲んだりするとかゆみが増してしまうので、避けたほうがよいですね。
圧迫するような刺激も悪化の原因となります。
マッサージやエステなども刺激となって悪化することがあるので、避けてくださいね。

―じんましんを予防する方法はありますか?

原因が分かっている場合は、原因物質を避ければよいのですが、原因が分からない「特発性じんましん」場合は予防が難しいですね。
ただ、疲れていたりストレスが溜まったりしているときはじんましんが出やすくなるので、そういうときに添加物が多い食品などは避けたほうがよいでしょう。

最後に、じんましんは感染症ではないので、じんましんは人にうつりません。
じんましんが出ている人がいたとしても感染することはありませんのでご安心くださいね。

―ためになるお話をありがとうございました!

お話を伺った先生

田辺和美先生

タナベ皮フ科クリニック院長
田辺 和美 先生


慶應義塾大学医学部卒業、真皮エラスチン研究において医学博士号取得。
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医。
ニキビやアレルギーなどの皮膚疾患から女性特有の肌の悩みや美容に関する相談まで幅広く対応。
薬による治療だけでなく、食生活やライフスタイルの改善アドバイスにより、根本的な治療を目指す。
タナベ皮フ科クリニックHP

■インタビュアー/ライター

小林未佳

小林未佳

関西学院大学理学部卒業後、化粧品メーカーにおいて研究・開発に従事。
その後、化粧品の商品企画・マーケティングへと転身。
2018年、これまで培った化粧品や美容の知識を発信するべく、ライターとして独立。
All About Beauty 公式ガイド。
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