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2022.06.02

教えてドクター! 表皮の生まれ変わり”ターンオーバー

Doctor's column

目の下に手をやる女性 目の下に手をやる女性

美容雑誌やSNSなどでよく見かける“ターンオーバー”という言葉。
お肌の生まれ変わりなどと言われることもありますが、実際のお肌ではどんなことが起こっているのでしょうか?
“ターンオーバー”について、タナベ皮フ科クリニックの院長である田辺 和美先生に詳しく教えていただきました!

田辺先生
 

ターンオーバーとは表皮の生まれ変わり

―ターンオーバーというのは、「お肌の生まれ変わり」という認識でお間違いないでしょうか?

大まかにいうと間違いではないのですが、厳密にいうと「肌」ではなく肌の一番外側の「表皮」の生まれ変わりのことです。
お肌は表面から「表皮」・「真皮」・「皮下組織」の3層構造になっています。




このうち、ターンオーバーをするのは表皮だけです。

表皮は、お肌の奥から「基底(きてい)層」・「有棘(ゆうきょく)層」・「顆粒(かりゅう)層」・「角質層」という4つの層から成り立っています。

基底層にある基底細胞が、分裂・増殖して、有棘層→顆粒層→角質層と細胞が形を変えながら、表面へどんどん上がっていきます。
顆粒層から角質層へ移動するときに、細胞の核が失われ死んだ細胞となります。
そのまま角質層にとどまり、最終的に垢(あか)となって剥がれ落ちます。

この一連の流れをターンオーバーといいます。

つまり、今わたしたちの目に見えている肌表面にある細胞は、かつては基底層で分裂して生まれた細胞なのです。


―角質層にいく時に細胞が死ぬということですが、これはお肌にとって悪いことではないのですか?

自然なことなので心配いりません。細胞が死ぬことで役割が果たされ、最終的に剥がれ落ちることができるのです。

加齢によりターンオーバーは遅くなる!

頬に手をやる女性

―ターンオーバーが遅い・速いなどとよく聞くのですが、一般的にはどのくらいの周期なのでしょうか?

一般的には、基底層から顆粒層まで上がっていくのにだいたい3~4週間、角質層にたどり着いてからは2週間くらいで剥がれ落ちます。もちろん身体の部位や年齢によっても異なります。
ターンオーバー周期は、特に年齢の影響は大きく受けます。
「ターンオーバーは28日」と聞いたことがあるかもしれませんが、20代くらいのターンオーバー周期です。

だいたい「年齢×1.5」が、ターンオーバー周期といわれています。例えば、30歳だと45日、40歳だと60日程度ですね。
年齢を重ねると、どうしても細胞分裂能力や増殖能力が低下したり、上にあがっていく過程にも時間がかかるようになったりしてしまいます。

さらに、角質層に到達した細胞が剥がれ落ちるためには、細胞と細胞の接着を切る酵素が必要なのですが、その酵素が加齢によって減少するので、剥がれ落ちにくくなります。

これらの理由により、ターンオーバーは、長期化してしまいます。


―加齢でターンオーバー周期が大きく変化するのですね! ターンオーバーが遅いと何か問題はあるのですか?

剥がれるはずの細胞が剥がれ落ちずに角質層が重層化すると、くすみやキメの乱れ、色ムラなどが起こってしまいます。化粧水のなじみが悪くなる、と感じる方もいますね。


―くすみやキメの乱れを感じた時、ピーリングなどを行ったほうが良いのでしょうか?

不要な角質層を除去する、というお手入れを適度に取り入れるのはよいと思います。
ただ、過度に行ってしまうと、必要なはずの角質層まで落としてしまうこともあるので注意が必要です。

ピーリングや角質ケアを行う際は、使用上の注意などをよく読み、やりすぎないようにしてください。
間違ったお手入れは、ターンオーバーの乱れの原因となります。


―逆に、ターンオーバーは速ければ速いほど良いのでしょうか?

基底層から顆粒層までいくのは、細胞として成熟する重要な過程です。
そのため、ターンオーバーが速すぎると細胞が未成熟なまま角質層に到達してしまい、バリア機能が低下してしまいます。
結果、お肌が乾燥したり外部からの刺激に敏感になったりします。

お肌には、本来のサイクルがあるので、無理にターンオーバーを速める必要もありません。
炎症を起こしたり、紫外線ダメージを受けたりするとターンオーバー周期が速まってしまい、未成熟で弱い細胞が角質層に上がってきてしまうので、お肌トラブルが多くなってしまいます。
 

ターンオーバーを整えるためには?

頬に指を置く女性

―ターンオーバーの周期を整える方法はありますか?

直接的にターンオーバーを整えるお手入れというのは難しいのですが、ターンオーバーを乱す主な3つの原因として

1.加齢
2.紫外線
3.乾燥


が挙げられます。

このうち、「1.加齢」についてはどうしようもないことですが、
2.紫外線 → 紫外線対策をきちんと行う
3.乾燥 → 保湿ケアを丁寧に行う

という、基本のお手入れを毎日行うことで、ターンオーバーを乱す2つの原因を排除することができます。

また、スキンケアだけでなく、規則正しい生活習慣(バランスのとれた食事・十分な睡眠・ストレスをためない)もターンオーバーを整えるためには大切です。

ターンオーバーを整えるというと、難しいお手入れが必要なイメージがあるかもしれませんが、毎日の基本のお手入れと規則正しい生活習慣を心がけることが一番重要です。


―ありがとうございます! 特別なお手入れよりも毎日の紫外線対策・保湿ケアが重要なのですね。
これから特に紫外線が強くなる季節なので気をつけます!

■お話しを伺った先生

田辺先生

タナベ皮フ科クリニック院長
田辺 和美 先生


慶應義塾大学医学部卒業、真皮エラスチン研究において医学博士号取得。
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医。
ニキビやアレルギーなどの皮膚疾患から女性特有の肌の悩みや美容に関する相談まで幅広く対応。
薬による治療だけでなく、食生活やライフスタイルの改善アドバイスにより、根本的な治療を目指す。
タナベ皮フ科クリニックHP

■インタビュアー/ライター

小林様

関西学院大学理学部卒業後、化粧品メーカーにおいて研究・開発に従事。
その後、化粧品の商品企画・マーケティングへと転身。
2018年、これまで培った化粧品や美容の知識を発信するべく、ライターとして独立。
All About Beauty 公式ガイド。
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