2020.12.25
美人の教科書 20話 最適顔「慈しむ静かな顔」
印象
美人の教科書は、絶対知っていると得をする美容情報をお伝えするコーナー。 ちょっと視点を変えたアイデアで、あなたのキレイを応援します！
「静けさ」×「慈愛」、慈しみメイク。
皆さんは湯灌をご存じでしょうか。故人の身体や髪を洗い清め、化粧を施し、身支度を整える儀式のことです。家族一同が見守る中、静かに、けれど一切無駄のない動きで粛々と作業は進みます。みな一様に口を一文字にゆるく結び、終始視線を落とし、その一連の所作が遺族の悲しみを清らかに受け流しているのです。
その女性の顔は、まるで仏様のように見えました。こんなふうに人の心を鎮め、温かく見守ってくれるような安心感をメイクに取り入れられないだろうか…そう思わせる美しさでした。まずは穏やかな水平の線を意識して、メイクをしていきます。
●眉は高い位置に細く
●まぶたを広く明るく
●口紅は指で軽く押さえながらぼんやりと
●縦のラインを生かして鼻筋を際立たせる
●まぶたを広く明るく
●口紅は指で軽く押さえながらぼんやりと
●縦のラインを生かして鼻筋を際立たせる
ポイントはまぶたの広さ。眉と目の間が広く見えるように演出します。つまり眉は少し上（額寄り）に細く水平に、できるだけ抑揚をおさえて描きます。自然に薄目にしているような冷静さがありながら、穏やかな慈愛に満ちた印象になります。逆にまぶたが広い人がはつらつと見せたい時は、下側に眉を描いてまぶたを狭く見せるとよいでしょう。
アイカラーは、ほんのりと微細なパールが仕込まれた穏やかなライトカラーをチョイス。指先にとり、まぶた全体に薄くのばします。目の際にはチャコールブラウン。トレンドの赤味ブラウンではなく、グレーに近い影色ブラウンです。細いチップの先にとり、目の際に線状に、目尻は目の形に沿ってそのまま水平に描きます。まつ毛は緩やかに上を向く程度にカールし、セパレートさせるようにマスカラを。根元から毛先へ向かってゆっくりと丁寧につけましょう。メイクをしている時から心を穏やかにし、ゆったりとした美しい所作を意識するといいですね。
次は縦を意識します。先ほどまぶた全体につけたライトカラーを、眉間から鼻先へ抜けるようにスーッと一文字に流しましょう。ノーズシャドウは、肌色の影色になるようなシャドウベージュを、眉の付け根から鼻筋に沿って同じように一文字に。パウダーアイブロウにセットされた色の中で、一番明るいベージュなどの色味がよいでしょう。
口紅は肌なじみの良い穏やかな色をチョイス。指先にとり、軽く押さえながら薄くなじませます。色を主張せずぼんやりと仕上げるのがポイントです。
メイクをしながら静かに、慈しむ心の扉を開いてみましょう。心が不思議と落ち着くのを感じられたら成功です。
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