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2017.09.26

パーツモデルが教える、手荒れや老化を防ぐ「うるおい」ハンドケア

ボディケア

身体の中で一番色々なものに触れるところだけに、丁寧なお手入れが必要なのは分かっているものの、つい顔に比べて後回しにしてしまう"手"のケア。

将来の美しさまでを視野に入れて、毎日続けられるハンドケアを紹介します。


「手」は、実は年齢サインが現れやすい

「手は、手洗い、掃除、洗濯、炊事、と、水に触れる回数が多いパーツです。手が濡れていると、水分が蒸発するときにうるおいも一緒に奪ってしまうため、手が乾燥して荒れやすくなります。仕事や家事で忙しいと、手のケアをするのは大変ですよね。でも、手は人目にもつきやすいし、年齢サインが現れやすいパーツです。しっかりお手入れをすることで、若々しい印象を与えることができますよ」と話すのは、パーツモデルの立華貴美子さん。

手や脚など身体のパーツのみで人の心を動かすプロのパーツモデルが、普段から実践しているハンドケアの方法を伺いました。

化粧水+ハンドクリームで、うるおいをしっかり補給

立華さんのハンドケアは、起床したときから始まります。

「顔のスキンケアをすると同時に、化粧水を手にも入れ込むように、しっかりと水分補給をしています。その後、ハンドクリームをつけて油分のうるおいでふたをします。日中も、手を洗った際には必ず毎回、ハンドクリームを塗り込んでいます。特に乾燥している時は、指先にキューティクルオイルもプラスすると、よりしっとりするのでおすすめです。夜も、朝と同じようにうるおいを補給していますが、化粧水もハンドクリームも、朝より多めに塗るようにしています」(立華さん)。

手が濡れたときは必ず水気を拭き取り、その都度ハンドクリームを塗り込みながら軽くマッサージするのがポイントだそう。なじみもよくなり、むくみケアができたり血行を促すことにもつながります。

【手に化粧水とハンドクリームをつけるときのポイント】>

1.顔のスキンケアが終わった後、化粧水を手のひらに10円玉大をとって、両手全体になじませます。

2.甲、指は手の平の温かさで入れ込むようになじませます。朝は「①+②」を1回、夜は「①+②」を2回繰り返します。

3.ハンドクリームを手全体に塗り込みます。水かきの部分や指の付け根などは、マッサージしてほぐしましょう。

4.キューティクルオイルを甘皮に塗り込んで終了。

プロが実践する、手指を美しく保つ方法

パーツモデルといえども、完全防備して手を全く使わない、なんてことはなく、一般的な生活の中で同じように手を使っているのも現実。その普段の生活の中でのちょっとした差異が、手指を美しく保つことにつながっているようです。真似できそうなことから、そんなことまで!のプロ意識まで、ヒミツに迫ってみます。

1.皿洗いをする時は、ゴム手袋を使用
高温すぎると皮膚が蒸れ、冷たすぎるのも冷えて血行によくないので、夏は36~37度くらい、冬は38~39度くらい、と季節によって給湯温度を調節しているそう。ハンドクリーム+ゴム手袋=スチーム効果でハンドケアも同時に叶います!

2. 洗濯物を干す、わずかな時間も紫外線対策を怠らない
ほんの数十分だから、まあいいか。そんなわずかな時間でも油断は禁物。5月~10月の紫外線が強い時期は、洗濯物を干す時に、SPF30 くらいの日やけ止めを必ず手や腕に塗っているそう。さらに、外出するときは日やけ止め(7月~9月はSPF50、5~6月と10月はSPF30)に加えて、手袋と日傘も併用しているとのこと。

3.電車で座る時は必ず窓の日除けを下げる
うっかり日やけをしやすいのが、窓越しに受ける紫外線。特に電車に乗ったときは注意が必要です。そのため立華さんは、立つ時はなるべく日がささないところに立ち、座るときは窓の日除けを下げているそう。紫外線ダメージが蓄積すると、手が乾燥して荒れやすくなるとともに、シワも目立ちやすくなるので、紫外線対策は大切ですね。

4.お風呂では、週 1 回 スクラブを使って角質除去
あまりこすりすぎず、不要な角質のみをオフできるような優しいものがおすすめだそう。もちろん、お風呂上りにはたっぷりの化粧水とハンドクリームでケアすることを忘れずに。

手の輝きや所作までアップする、真似したいスペシャルケア

毎日行うには時間の余裕がなくても、ここぞというときに覚えておくと助かるケア方法も聞きました。

「手にハンドクリームを塗ったときには、テーブルの上にゴルフボール大のボールを置き、それに手の平を軽くのせ、コロコロ転がしながらマッサージしたり、ツボを押してコリをほぐしたりして、血行を促します。水かきなどは指を使ってくるくると。むくみが気になるときはこれが一番です。

また、爪が長くなった時は、爪切りを使わず、必ずファイルで削りましょう。爪切りで切ると爪にヒビが入るので、形も長さも整えるのはファイルで。とんがった形状にすると割れやすいので、オーバル形が基本です。

さらに、週に 1 回は甘皮周りのお手入れをしています。お風呂にガーゼを持ち込んで、ガーゼの先で柔らかくなった甘皮を除去します。ニッパーで余分な甘皮やささくれを切るのも◎。絶対無理に引っ張ってはだめ。オイルをたっぷり塗って爪周り押しながらマッサージすると、手指が美しくなり、何気ない仕草も品よく見えるようになりますよ」(立華さん)。

手のために、体の内側から気をつけていること

手というパーツを美しく見せるために、手以外のことでも、気をつけていることがあるそうです。

「食事面では、美白のためにビタミン C を摂るようにしています。バナナ、キウイ、スイカ、桃、オレンジ、グレープフルーツ、小松菜などを使ったオリジナルミックススムージー。でも、柑橘系は、朝とると紫外線を吸収しやすくなるそうなので、朝食には NGです。また、トマトには、抗酸化力の強いリコピンが多く含まれているので、顔はもちろん手のシミ、シワ対策のため積極的にとっています。皮と果実の間に多く含まれていると聞いたので、特にミニトマトを食べるようにしています」(立華さん)。

さらに、肩、肩甲骨周りのストレッチをしたり、動かしたりして、血行をよくし、代謝を上げるようにするなど、たゆまぬ努力をされているそう。

プロのパーツモデルさんというと、生まれ持った手指の長さや細さ、均整の取れた骨格や筋肉はもちろんですが、日々の手入れの積み重ねで、美しい手を保っていることが分かりました。プロならではのちょっと特殊なケアもありつつも、ハンドクリームをこまめに塗ったり、毎日朝晩の顔のスキンケアの流れでできるものなど、今すぐ取り入れられるケア方法もたくさん教えていただきました。秋風が涼しくなるころは、手指もうるおい不足が顕著になります。今年はプロ直伝のケアでしっとり手指を守りましょう。
<取材協力>立華貴美子(たちばなきみこ)さん
ジャズモデルエージェンシー所属。パーツモデルとして活動する傍ら、JNAネイリスト協会技能検定1級の資格も所有し、手指のお手入れに関する知識や技術も豊富。
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