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2020.07.28

あなたの衣類ケア、それで大丈夫? “洗濯ブラザーズ”が教える正しい洗濯術

ライフスタイル

#おしゃれライフ #クリーニング #家事 #正しい洗濯 #洗濯ブラザーズ

家事として誰もがごく自然に行っているお洗濯。実はあなたの洗濯方法は間違いだらけかも…?!
今回は、劇団四季をはじめとするアーティストの衣装クリーニングを数多く担当してきた、話題の“洗濯ブラザーズ”に正しい洗濯の仕方を教えてもらいました。この機会に普段のお洗濯を見直して、より快適なお洒落ライフを楽しんでみてください!


「正しい洗濯の仕方」本当に分かっているでしょうか…?

「ごく日常的な家事である洗濯は、特にやり方を意識することなく行っている方が多いかと思います。実は、洗濯機に洗濯物を入れてスタートボタンを押すだけでは、服はキレイになりません」。
そう語るのは、『間違いだらけの洗濯術』(アスコム刊)の著者である“洗濯ブラザーズ”の茂木貴史さん。“洗濯ブラザーズ”とは、茂木貴史・茂木康之・今井良の3人で結成された洗濯のプロ集団で、これまでにクレイジーケンバンドやポール・マッカートニーなど、国内外のアーティストの衣装クリーニングを担当してきたことでも注目を浴びています。
自宅で洗濯をした際、“高性能の洗剤で洗ったのに汚れが落ちない”、“部屋干ししたら臭う”といった問題が起こるのは、洗濯の仕方を間違えているからかも…。洗濯の仕方について考えるのは今更のことのように思うかもしれませんが、これから紹介する洗濯ブラザーズ式の洗濯方法と普段のやり方を是非比較してみてください。きっと目から鱗が落ちるはず…!

【洗濯ブラザーズ式・基本の洗濯術】

お洗濯の際、まず最初に行うのは①のプレウォッシュという作業。
「プレウォッシュとは、洗濯物の“前処理”、“予洗い”のことで、洗濯物を洗濯機に入れる前に行う作業です。液体の洗濯用洗剤と水道水を1:1の割合で混ぜて“プレウォッシュ液”を作り、洗濯物の汚れが気になる部分にスプレーで吹きかけてください。それを15分おいてから洗濯機で洗う行程に進むのですが、このプレウォッシュを行うことで汚れが浮き、落としやすくなります」。



★プレウォッシュ液の作り方★


100円ショップなどでも買えるスプレー容器を用意。容器に弱アルカリ性の洗濯用液体洗剤と水道水を同量1:1の割合で入れ、軽く振って混ぜたら完成です。このプレウォッシュ液を襟や脇の下、袖口といった汚れがたまりやすい部分に吹き付けて使用し、作った液は1週間以内に使い切ってください。

プレウォッシュを終えた後の、②~③の作業は順序が大切だとか。
「普段みなさんは洗濯槽に、洗濯物→洗剤→水の順で入れていないでしょうか? 洗濯ブラザーズ式では、水→洗剤→洗濯物の順をおすすめします。洗濯槽に最大量の水をため、水がたまり切ったら洗剤を投入。洗濯機を少し回して水と洗剤がよく混じったら、最後に洗濯物を投入してください。あとはいつも通り、洗濯機の自動運転に任せて終了です」。
洗濯物は最後に入れる、とは意外ですがこれはなぜなのでしょう?
「衣類に直接水がかかると衣類がダメージを受けるからです。繊維にとっては、水自体も刺激になるもの。だから、先に水と洗剤をよく混ぜた上で洗濯物を投入してください。衣類をダメージから守りつつ、汚れを落とすことが出来ますよ」。
「洗濯物に対して水量が少ないまま洗濯すると、落ちた汚れが再び繊維に戻ってしまいます。日本の家庭用洗濯機はそもそも節水設計で作られているので、水量を手動で調節して、たっぷりの水で洗うのがおすすめです」。



★ドラム式洗濯機の場合の洗濯方法★


ドラム式だと、②~③の行程で水と洗剤を先に混ぜることができませんよね。その場合は写真のように、空のペットボトルに水と洗剤を1:1の割合で混ぜ、洗剤ケースの中に入れればOK。また、洗濯物は決してドラムに詰め込み過ぎず、窓の半分以下の量に抑えるのが理想的です。

衣類を長期保管する場合は、適切な「しまい洗い」を!

クローゼットの衣類を入れ替える際は、長い間着ない衣類も出てきますよね。そんな洋服を保管する前に洗い直す事を「しまい洗い」と言いますが、“しまい洗いをして片付けたのに、翌年に出したら黄ばんでた…!”という声も多く聞かれます。 お気に入りの服をダメにしないためにはどうしたら良いのでしょう?
「時間が経って黄ばみが現れるのは、きちんとしまい洗いをしたつもりでも、汗や洗剤の残りカスが残っていることなどが考えられます。黄ばみやシミをつくらないために、この後に説明するしまい洗いのやり方を実践してみてください!」

★しまい洗いのやり方★


① まず“プレウォッシュ”をする
② 次に洗濯ブラシでトントンと叩く
③ 洗剤を溶かしたお湯につけ置きし、洗濯する

しまい洗いも基本の洗濯術で紹介した“プレウォッシュ”からスタート。
「例えば、襟・脇・袖口や股・裾など。汗をかきやすい部分は、目に見えなくても皮脂汚れがべったり付着しているので重点的に①のプレウォッシュを施します。次に市販の洗濯ブラシを使って②の作業。プレウォッシュした部分をブラシで軽く叩き、汚れを更に浮かせます。最後はウォッシュタブ(洗濯桶)を使って③の作業。桶に40℃のお湯を張り、洗剤をパッケージの表示量入れてください。よくかき混ぜたら衣類を投入して30分程度つけ置きに。その後は洗濯機に「水→洗剤→洗濯物」の順で入れ、通常通り洗濯し終えたら“しまい洗い”の完了です!」



★洗濯ブラシの使い方★


②の洗濯ブラシをするのに力は必要ありません。写真のように上から軽くトントンと叩けばそれでOKです。洗濯ブラシはネットやホームセンターで手軽に購入できますが、特に馬毛製は生地を傷めず汚れを絡め取れるのでオススメ。ちなみに歯ブラシは、毛がナイロン製のものが多く、生地がボロボロに傷むので作業に使用してはダメです!

最後に…洗剤は使用量を必ず守ること!



漂白剤・蛍光増白剤フリーの、白衣類用の粉末洗剤。Tシャツやシャツ、タオルや肌着などのお洗濯にぴったりです。「ホワイト ディタージェント パウダー」500g ¥3,850 [税込](リブレ ヨコハマ)
洗濯ブラザーズは『間違いだらけの洗濯術』のなかで、「汚れがひどいからと言って、洗剤の量を増やさないこと」と語っています。表示量より洗剤を増やすと、かえって汚れが落ちづらくなるほか、キレイにすすぎ切れない問題が起きるとか。 「衣類は毎日、直接肌に触れるもの。汚れや洗剤カスが残留していると、汗と混じって反応し、肌の刺激になる場合もあります。洗剤を沢山使うよりも、その汚れを落とすのに合った洗剤を選び、使用量を守ることが大事です」。
これまで、クリーニングのプロとして様々なケースの汚れに向き合ってきた洗濯ブラザーズ。プロだからこそ知っている技や知識を広め、皆さんにより快適なハッピーライフを送って欲しいそう! https://livrer.stores.jpでは、上記写真の粉末洗剤「ホワイト ディタージェント パウダー」をはじめ、デイリーやアウトドア、さまざまな用途に合わせたオリジナルの洗剤も販売されています。衣類を長く愛用できるように考え抜かれた洗剤は、地球環境にも優しい秀逸なアイテム。洗剤選びに迷ったら是非いちどお試しあれ!
お話をお伺いしたのは…
洗濯ブラザーズ
横浜でクリーニング店「LIVRER YOKOHAMA」を経営。劇団四季やシルク・ドゥ・ソレイユ、ブルーノ・マーズなど、国内外のアーティスト衣装のクリーニングを手掛ける、洗濯のプロ集団。「ハッピーランドリー! 365日、洗濯を楽しく!」をミッションに掲げ、講演会やイベント活動を勢力的に行っている。
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