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2019.11.01

毛穴の黒ずみの原因は?無理やり取るのはNG ! 正しいケア方法

スキンケア

#スキンケア #ホットタオル #乾燥肌 #黒ずみ毛穴 #毛穴

ある日気づいた小鼻や頬の毛穴が詰まっている「黒ずみ毛穴」、いわゆる「いちご鼻」。
詰まってはいないようなのに、黒ずんでいる毛穴、これはなに?
あの日からずっとケアしているのに、ちっとも良くならない。むしろ悪くなっている?
一体どうすれば良いのでしょうか?
「黒ずみ毛穴」の原因を知ると、正しいケア方法が見えてきます。


黒ずみ毛穴の原因は2つ

毛穴に黒ずみができてしまう原因は2つあります。ひとつは「角栓」で、もうひとつは「メラニン色素」の沈着です。

黒ずみ毛穴の原因1:角栓

角栓の中身は「たんぱく質」


原因の一つ目は、「角栓」ですが、なぜ角栓はできるのでしょうか?

その原因を知るために、角栓の中身は何なのかを知ることが重要になります。角栓は「アブラ(皮脂)」でできていると思っている方も多いと思いますが、実は約70%は、角層細胞と角層細胞ができたときに一緒に産出される代謝物などの「たんぱく質」でできています。アブラ(皮脂)は約30%程度です。

毛穴の中に皮脂を分泌する皮脂線があるので、角栓の中身にアブラがあるのは分かりますが、なぜ角層細胞などのたんぱく質が、角栓のほとんどを占めているのでしょうか?

角層細胞が詰まる原因は「皮膚のターンオーバーの乱れ」


角栓の大部分が角層細胞である理由は、「ターンオーバー」と関係があります。
ターンオーバーとは、表皮※1にある細胞の新陳代謝のことを言います。
ターンオーバーとは、以下の2つの工程を指します。

① 表皮の一番下にある「基底層(きていそう)」にあるケラチノサイトという細胞が、形を変えながら最終的に角層細胞※2になること。

角層細胞が古くなり、自然に古い角質となって剥がれ落ちること。

※1 表皮:皮膚組織は3つあり、表皮、真皮、皮下組織から成り立っている。表皮は皮膚組織の一番上の組織である。
※2 角質と同じ。

角栓は、ターンオーバーのリズムが乱れることでできますが、その原因は皮膚のバリア機能の低下です。バリア機能が低下し、角層が水分不足になり乾燥すると、皮膚はターンオーバーのスピードを速めて角層細胞を猛スピードでつくり出します。「ターンオーバーが遅いのは良くないと思うけれど、速いのはいいんじゃないの?」と思いますよね?実は速すぎるのも決して良くはないのです。「速い」ということは、「充分な時間がない」ということ。時間のない猛スピードで作られた角層細胞は、その中に含有している保湿成分も少なく、形も不揃いな未成熟な角層細胞としてできあがります。
 

本来角層細胞は、古くなるとアカとして自然に剥がれ落ちますが、未成熟な角層細胞は、剥がれ落ちる機能も低下しているので、皮膚表面でそのまま積み上がったままになります。これを角層細胞の重層化(じゅうそうか)といいます。

自然に剥がれ落ちることのできない角層細胞の行方は、毛穴の中です。積み重なった角層細胞が、毛穴の中へ入り込んでしまい、「角栓」が形成されます。
 

◇まとめ「角栓ができる流れ」


1.バリア機能の低下により、未成熟な角層細胞がたくさんつくられる。
2.その角層細胞が積み重なる。(重層化)
3.積み重なった角層細胞が毛穴の中へ入り込み、角栓が形成される。

黒ずみ毛穴の原因2:メラニン色素の沈着

シミの部位の皮膚をよく観察すると、毛穴の周りが濃くなっていることが多く、この部分の一部を切ってみると毛穴周辺にメラニンが多く存在しているのが見られます。これは、「毛穴周りの何かしらの影響によって炎症を起こし、毛穴が黒くなっている状態」と考えられます。

では、どんなことで皮膚が炎症を起こすかというと、過剰に分泌された皮脂や、ニキビや吹き出物などです。また、物理的な刺激(過剰に触ったり、角栓パックなどのしすぎなど)もあります。 そうやって毛穴周りで生じた炎症などが原因となって、メラノサイトが活性化され、角層内に異常にメラニン蓄積され、黒ずみになってしまうのです… 。

また、過剰皮脂は角層細胞を刺激し、異常に角層細胞を作ることを亢進する原因にもなりますので、角栓ができる原因にもなります。

◇まとめ「メラニン色素の沈着による黒ずみ毛穴」


・炎症による刺激により、メラニンが過剰に生成される。
※炎症の原因になるのは、過剰皮脂、物理的な刺激、などがある。

できてしまった角栓を取るためのポイントと注意点

クレンジング前にホットタオルで皮膚を温める


角栓の約70%はたんぱく質ですので、角栓はとても硬い。パックをしてもなかなか思うように取れない、と感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。パックをするのは、もちろん効果的ではありますが、まず行ってほしいのが、日々行うクレンジング前に皮膚を温めることです。

ホットタオル※で、30秒から1分程度、顔を温めましょう。温めることで、毛穴も角栓も緩みます。毛穴に隙間ができて、角栓も柔らかくなるので、より取れやすい状態になります。「毛穴が目立たなくなった」と感じられるまで、続けてみてください。「昨日やってみたから、今日はお休み」というのでは、思った効果は期待できません。効果を感じたらお休みしても大丈夫です。また気になりだしたら、始めましょう。

【ホットタオル注意事項】
・ホットタオルは、フェイスタオルを水で充分に濡らし絞ってから500Wの電子レンジで1分温めます。
熱さの感じ方には個人差があります。電子レンジのワット数と、絞り方により、温まり方に大きく差が出ます。顔にのせるまえに、腕の内側で温度を確認しましょう。
・金や銀のラメ糸を使っているタオルは使用しないでください。
・ポリ袋などの袋に入れて温める、乾いたタオルを温めるのは、発火の危険性がありますので絶対にお止めください。

クレンジングは「クリームタイプ」か「オイルタイプ」を選択


顔をホットタオルで温めたら直ぐにクレンジングをします。ここでどんなタイプのクレンジングをチョイスするかも、とても大切なポイントです。クレンジング料にはいくつもの種類があり、それぞれ特徴があります。使用するシーンや目的によって選び方を変えましょう。

角栓を取ることを目的に考えた場合は、オイルタイプかクリームタイプがおすすめです。理由は、まずどちらもクレンジング料の中で、洗浄力が高いからです。取れにくい角栓を取るには高い洗浄力を持つクレンジングが理想的でしょう。また、角栓を取り除くためには、配合されている油分量が多いことが必要です。角栓はほとんどがたんぱく質でできていて、そのたんぱく質に皮脂などの油分が絡みついています。クレンジングに配合されている油分は角栓の皮脂ともなじみやすいため、クレンジングの油分が角栓の油分を巻き込んで、肌に負担をかけることなく、角栓そのものをスルリと取ることができます。

洗顔料は充分に泡立てて。ゴシゴシこするのはNG


泡で洗顔するように、しっかり泡立てて、洗顔しましょう。顔の内側から外側に向って円を描くように泡を転がす気持ちで洗顔します。時間は20~30秒くらいでOKです。

毛穴の汚れを取ろうとして、ゴシゴシ擦るのは絶対に止めましょう。肌が傷つき、メラニン色素の過剰生成により沈着し、黒ずみ毛穴の原因にもなりかねます。すすぎを充分すぎるくらい行うのも忘れずに。

角栓パックのやりすぎに注意


角栓を取るために角栓パックは効果的なアイテムですが、やりすぎは禁物。毛穴周りが皮ムケを起こしているようであれば、明らかにやりすぎです。どの位の周期で行うのが良いのかは、個人により差があります。パックのやりすぎは炎症のもと、というお話をいたしましたが、やりすぎるとメラニン色素による黒ずみ毛穴の原因にもなります。目安として、多くても週に1回を限度として、肌状態の様子を見ながら調節して行いましょう。

黒ずみ毛穴を予防する方法

何より大切!「角層のうるおい環境を安定させる」


気になる黒ずみ毛穴のお手入れというと、どうしても黒ずみを「取ろう」とする方が多いと思います。無理もないことですが、ここだけに集中してもキレイにはなれません。「取ったあとは、その原因を予防するお手入れ」がとっても大切。そもそも、角栓やメラニン色素の過剰生成を防ぐことが必要なのです。

保湿力の高い化粧水で、充分保湿する


「角栓」の原因は「速すぎるターンオーバー」とお話しました。ターンオーバーのスピードが速くなりすぎる原因は「乾燥」。まずは、しっかり保湿しましょう。メーカーの推奨している基本量を顔全体につけたら、黒ずみ毛穴が気になる部分には化粧水を重ねづけしましょう。

乾燥は、角層細胞の重層化を起こすだけでなく、皮膚の保護作用として、過剰に皮脂を分泌させる原因にもなります。
過剰皮脂は、表皮を刺激して異常に細胞分裂が進み、その結果過剰に生み出された角層細胞が毛穴に入り込み、また角栓を形成します。
また、過剰皮脂はメラニン生成を促進する刺激となることは既にお話したように、「メラニン色素の沈着による目立つ毛穴」の原因にもなります。

クリームはお手入れのマスト


黒ずみ毛穴のお手入れをがんばっている方で、クリーム未使用が多い方が多いように思います。「毛穴の目立ちは過剰な皮脂が原因だから、クリームなんてもってのほか!」と思っていませんか?
化粧水で補給した水分の蒸発を防ぐために、クリームは必ずつけましょう。
ベタつきが気になる部分には、テクスチャーの軽めのクリームをお選びになるか、もしくは量を減らすなどして様子を見てください。全くつけないのは、せっかく化粧水で与えたうるおいも蒸発させてしまいます。水分と保湿成分だけでは肌はキレイになれないことを忘れないでくださいね。

水分保持能改善のお手入れを取り入れる


角層の水分量を安定させることで、化粧水をたっぷり使うことはもちろんですが、ぜひ取り入れてほしいのが「水分保持能」を改善するお手入れ。「水分保持能」とは水分を抱え込み、蒸発させないようにする能力ことで、いわゆる肌の「保水力」を意味します。
肌が持っている水分保持能が高いと、化粧水などに配合されている保湿成分を蒸発させずに長い間角層内に留めることができるため、角層がうるおった状態で安定します。一方、水分保持能が低いと、一旦は保湿成分を取り込むのですが、すぐに蒸発させてしまい、またすぐに角層内が乾燥する、ということが起こります。同じ化粧水を使っても、人により活かせる時間が全く違ってきてしまうのです。

水分保持能の高さは、角層内のセラミドの量で決まるといわれています。セラミドはある一定の年齢から減少し始め、何もしないと決して増えることはありません。「前より肌が乾きやすくなった」と感じたら、ライスパワーNo.11配合の商品でのお手入れを強くおすすめします。ライスパワーNo.11※とは、米から抽出したエキスを、発酵・熟成させることで得られる成分で、唯一水分保持能の改善が医薬部外品の効果として認められている有効成分です。
私たち一人ひとりが持っている「キレイになれる可能性」を100%引き出してくれる、ともいえる、優れた成分です。
※全成分:ライスパワーNo.11(米エキスNo.11)

メラニン色素が原因による黒ずみ毛穴には「美白ケア」もマスト


過剰なメラニン生成を抑制するためには、美白有効成分でのお手入れはマストです。ぜひ覚えていてほしいのは、「美白ケアは、今あるメラニンの色を白くすることではない」ということ。今現在気になる黒ずみは、しっかり保湿して、きちんとアカとして剥がれることで、自然に皮膚表面から消えていきます。いつまでたってもメラニン色素の沈着による黒ずみ毛穴がなくならないのは、表皮の奥にあるメラノサイトというメラニンを生成している細胞が活性化してしまっていることにあります。メラニン生成を抑制してくれるのが美白有効成分の働き。しっかり美白ケアをすることで、メラニンの過剰生成は抑制されていきます。

保湿ケアと一緒に行うことで、今気になる黒ずみのある角層細胞をアカとして代謝させながら、メラノサイトの活性化をおさえることで、将来には黒ずみ毛穴の気にならない肌状態が手に入るはず。
あせらず、続けることで、黒ずみ毛穴とさよならしましょう。
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