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2020.01.07

バリア機能と美肌の関係は?毎日のスキンケアのポイント

スキンケア

#スキンケア #バリア機能 #乾燥肌 #美肌

「バリア機能」。
「バリア機能を高めて、美肌になりましょう!」。こんな言葉を耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか?そう、健康的で美しい肌を保つことと、バリア機能は密接に関係しています。だから、
Let’s study the skin barrier function !


バリア機能と3つの成分

そもそも「バリア機能」とは何なのでしょうか?

それは、皮膚組織※の一番上の組織である「表皮(ひょうひ)」の、最上層である「角層」が持っている機能のことです。
「バリア機能」があることで、体内の水分蒸発を防いだり、化学物質や大気汚染などの皮膚にとっての異物となるものの侵入を防ぎ、肌を健康で美しい状態に保つことでができます。バリア機能は大変重要な役割を持っているのです。

「肌表面を触ると、なめらか。メイクのりも良い」という状態であれば、それはバリア機能が良好である結果であるといえますし、反対に「ずっと乾燥肌から抜け出せない」というのであれば、バリア機能が低下している状態です。
そのバリア機能を保っているのは、肌がもとから持っているうるおい成分たち。低下しているバリア機能をサポートするためには、まずどんなうるおい成分でバリア機能は保たれているのか知ることが大切。
そのうるおい成分は、大きく分けると3つあります。ひとつづつ見ていきましょう。
※皮膚組織は、上から表皮、真皮、皮下組織の3つから構成されています。
 

(1)皮脂膜

 

皮脂膜は、角層の表面(皮膚表面)を覆っている天然の保護膜です。皮脂腺(ひしせん)から分泌される皮脂(油)と、汗腺(かんせん)から分泌される汗が混ざり合ってできています。汗のほとんどは水です。皮脂膜は、が混ざった「うるおいの膜」です。
洗顔したあと、顔がつっぱっても、10分位すると元に戻るのは、皮脂膜のお陰です。

 

(2)NMF

 

NMFとは、(Natural)ナチュラル(Moisturizing)モイスチュアライジング(Factor)ファクターの略で、天然保湿因子であるアミノ酸類、PCA(ピロリドンカルボン酸)、乳酸、尿素、クエン酸などの総称です。肌の水溶性のうるおい成分であると同時に、化粧水などから与えられた水分を蓄えます。

 

(3)細胞間脂質

 

細胞間脂質は、角層細胞と角層細胞の間にある、セラミド、コレステロール、脂肪酸などの脂質の総称で、約50%をセラミドが占めています。角層細胞同士の間を埋め、接着剤のようにつなぎとめて、角層内の水分が奪われないようにする油溶性のうるおい成分です。


皮脂膜、NMF、細胞間脂質の3つのうるおい成分を見てみると、肌は水溶性のうるおいと油溶性のうるおいでバリア機能を形成し、守っていることがわかります。

バリア機能の低下で起きる肌トラブル

バリア機能が低下すると、乾燥し、進行すると皮ムケなどが起こります。そしてさらに進行すると炎症し、痒みや痛みを伴うこともあります。また乾燥に対する皮膚の保護作用で、水分は不足しているのに、皮脂だけ過剰に分泌し、皮膚表面がベタつくオイリードライ(インナードライ)の状態に傾くこともあります。皮膚表面の皮脂は空気に触れると酸化するので、酸化した部分が赤味を伴ったり、くすんで見えたりします。


乾燥や皮脂による酸化は、どちらもターンオーバーへの乱れの一因になります。
ターンオーバーの乱れは、また乾燥した肌環境をつくり、その結果、皮ムケ、角栓の形成、くすみ、シワ、ニキビ・吹き出物など、様々な肌トラブルの発生の原因となります。

反対に、バリア機能が良好だと、乾燥、皮ムケ、炎症等の症状がおさまり、健康的な肌に近づいていきます。


バリア機能と敏感肌

「敏感肌」は、バリア機能と関係があるのでしょうか?
実は「敏感肌」について明確な定義はありませんが、バリア機能が低下することで刺激に対する抵抗力が落ち、かさつきや皮ムケ、炎症等の肌トラブルへとつながりやすい肌状態のである、といえるでしょう。不完全な皮脂膜でうるおいを保てず、細胞間にも隙間ができ、刺激物質が侵入しやすく、トラブルにつながりやすくなります。何らかの肌トラブルを抱え、頻繁に肌が敏感に傾きやすい肌状態です。肌が敏感に傾いているときは、お手入れ商品の選択はもちろん、なるべく肌にとって負担がかからないように、注意して行う必要があります。やさしくいたわりながらスキンケアでのお手入れを取り入れることが大切です。そのときの肌が受け入れられるスキンケア商品を選び、やさしくお手入れすることが大切です。

「カサカサ、肌あれなどの”感覚刺激”に着目した低刺激性スキンケア」


「乾燥・肌あれを繰り消す「弱バリア肌」 を芯からたて直す 

バリア機能を毎日のスキンケアで強力にサポート

・化粧水と乳液orクリームがお手入れの基本


肌を守るバリア機能ですが、加齢とともに水分量も、皮脂量も、セラミドの量も減少することがわかっています。それに伴いバリア機能も低下します。

でも大丈夫!毎日のスキンケアでバリア機能はサポートできます!化粧品の最も重要な役割の一つが、肌がもとから持っている「水溶性」と「油溶性」の両方のうるおい成分を与え、バリア機能をサポートすることなのです。

肌の水分は水(精製水)で、水溶性のうるおい成分は保湿成分で、油溶性のうるおい成分はエモリエント成分で補っています。


お手入れのポイント

・化粧水はたっぷり。乾燥を感じたところは重ねづけを。


メーカーの推奨している量をきちんとつけることはとても大切です。保湿力が高くても、「量」が少なければ充分に肌は保湿されません。
一度化粧水をつけた後、「乾燥しているかな?」と感じた部位には、重ねづけがおすすめです。また、日中のお化粧直しの際に、乾燥やまたは皮脂が出やすく、化粧崩れしやすい部位にも、あらかじめ重ねづけしましょう。肌状態を見ながら、日々つける量は加減してください。

「量」だけでなく、「つけ方」も大切です。コットンを使用するか、手を使用するかは、商品によって使用方法が異なることもあります。ブランドのおすすめする方法で使用してください。ただし、乾燥が進行している場合は、コットン使用が刺激になることがありますので、手でつけるのがおすすめです。化粧品をつける手も、充分に保湿して、柔らかくしておくことも大切です。

最後はハンドプレス※して、化粧水の浸透感を高めましょう。
※両手のひらで顔を包みこむこと。

・乳液orクリームは、夜だけでなく、朝もおすすめ!


水分を留めるにはやはり「蓋」をすることが大切。せっかく与えたうるおいも、蒸発させてしまっては、肌もすぐ乾燥してしまいます。自分の肌が分泌する皮脂量の合わせて、乳液かクリームを選び、量を加減して、つけることがおすすめです。
乳液orクリームも、朝晩塗布後はハンドプレスで浸透感を高めてくださいね。


いかがでしたか?
バリア機能を良好な状態に保つことは、美肌を保つための必須条件。
ぜひ、日々のお手入れの参考にしてくださいね。
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